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【ネタバレ】ノーラン映画 ダンケルクを観てきたよ 【あらすじ】

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待ちに待ったクリストファー・ノーランの最新作ダンケルクが公開されたので、初日にIMAXシアターに行ってみてきました!朝イチの回だったにもかかわらず、ほぼ満席。いやぁ、早起きして見に行った甲斐アリ。すごい見応えがある映画でした!!このエントリでは、ネタバレありであらすじを書いていきます。

 

メメント(00)  、ダークナイト(08)、 インセプション(10) 、インターステラー(14) と次々に驚異的なストーリーと映像を世に送り出してきたクリストファー・ノーランの最新作が面白くないわけありません。

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Fair use, Link

  

ノーラン曰く「ダンケルクの戦いを観客に体験させること」が、今回の映画を撮った目的の一つだったそうです。その目的は十二分に達成されていました。映画館から出た瞬間「あれ、なんで誰も戦ってないの?」とか思っちゃいましたからね。心臓が弱いひとは観ない方がいいかもしれないです。それくらいスリリングな映像体験でした。

 

 

あらすじ

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 ダンケルク パンプレット表紙

ダンケルクとはドーヴァー海峡に面したフランスの港町の名前。1940年、第二次世界大戦のまっただ中、ヒトラー率いるドイツ軍により、フランスとイギリスの連合軍の兵士40万人がこの地に追い詰められた。彼らを無事撤退させるため、史上最大の救出作戦が発動される。この「生き残る」ための作戦が「ダンケルクの戦い」だ。驚くべきことにイギリスからは軍艦だけでなく、多くの民間船が自らの舵をとり、兵士と一般市民が協力し、自国の兵士を救おうと命がけで戦った。(中略)史実をもとに描かれるのは、相手を打ち負かす「戦い」ではなくて、生き残りをかけた「撤退」。絶対絶命の地ダンケルクから生きて帰れるか

   ダンケルク パンプレット INTRODUCTIONより

 

「これは戦争映画ではない」とノーランが明言しているとおり、これは「ダンケルクの戦い」という名の敗走を描いた映画です。ノーランはダンケルクの戦い」を3つの時間軸に分解して再構成しています。以下に時間軸ごとにあらすじを書いていきます。

 

  1. 防波堤:1週間の出来事
  2. 海:1日の出来事
  3. 空:1時間の出来事

防波堤:1週間の出来事

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  ダンケルク パンプレット

オープニングは、上空から何枚ものチラシが降ってくるなか、数人の兵士がとぼとぼと歩いているシーンから始まります。チラシには「お前たちは包囲されている。降伏せよ」と敵軍ドイツからのメッセージ。

 

うつろな目でそのチラシを眺めつつ、兵士たちはシケモクを拾い、打ち捨てられた水道のホースに残った水を飲みます。物資が乏しく士気もあがらない、疲弊しきったイギリス兵士たちの姿です。

 

ドイツ軍に狙撃されても、ライフル銃は動作不良を起こし、反撃もままなりません。ダンケルクの砂浜で、救助船の到着を長い列を作ってただ待つことしかできないのです。

 

ダンケルクは遠浅なので、船が停泊するには桟橋が必要です。その桟橋にもドイツ軍は容赦なく空爆をしかけてきます。ノーランはドイツ軍を人としては一切描きません。劇中でてくるのはドイツ空軍機と姿と音だけですが、身がすくむほどの恐怖を感じさせます。すごい演出。

 

長い長い桟橋の上でドイツ空軍機の飛行音に脅かされ、いっせいにしゃがみこむイギリス兵たち。救助船に乗り込むための命綱ともいえる桟橋の上でも、一刻たりとも安心できず生命の危機にさらされています。

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ダンケルク パンプレット

 

運良く救助船に乗れたとしても、ドイツ軍に空爆されたり、魚雷で撃沈させられたり、転覆したりと悲惨極まりない状況で、生死の境目を行ったり来たりです。防波堤のシーンではもうずっと両手で口を押さえっぱなしでした。

 

「いやもうそれ死ぬやろ!死んでまうやろーー!!」ってシーンの連続ですからね。残虐な描写はないのですが、本当に「死」が紙一重のところまで迫ってくる臨場感があります。

 

CGを使わず、すべて実際のダンケルクの浜辺で撮影された映像なので、当時の兵士たちの実体験がリアルに再現されているんでしょうね。

 

海:1日の出来事

ドイツ空軍がボンボコボンボコとイギリス艦船を撃沈させるので、救助船が足りなくなります。そこでイギリス海軍は、民間の小さな漁船やプレジャーボードを動員しました。約850隻もの船が救助作戦に参加したと伝えられています。

 

海:1日の出来事 で描かれるのは、そんな民間の船のうちの1隻 ムーンストーン号。

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ダンケルク パンプレット

 

登場人物のバックグラウンドが描かれないので、職業などはわからないのですが、初老の男性とその息子、息子の友人の3人がダンケルクを目指してイギリス兵の救助に向かいます。

 

途中でイギリス海軍兵を救助するのですが、コイツが戦闘による精神的ショックによってちょっとおかしくなっており、船室で揉み合いになります。このイギリス海軍兵を演じるのがキリアン・マーフィー。 クセモノ役を演じることが多い俳優さんですね。

 

今回の演技は抑えめでしたが、それでもかなり強い印象を残しました。

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 By Tim Cornbill - Cillian MurphyCropped version of File:Cillian Murphy 2014.jpg, CC BY-SA 2.0, Link

この 海:1日の出来事  が一番ノーランの思い入れが強い要素なのかなと感じました。というのも、ノーランは英仏海峡を実際に19時間かけて小船で渡ったことがあるそうです。

僕が本当に痛感したのは、民間人が小さな船で戦場へ向かおうと考えることが、どれだけすごいことだったかという点だった。何キロも先の煙や炎が見えたはず。そんな中でも意思を貫いたとおうこと、そしてそれが意味する共通の精神というものが驚くべきものなんだ。

   ダンケルク パンプレット PRODUCTION NOTEより 

 

ここでいう共通の精神を具現化されたものが、ムーンストーン号のように見えました。

 

空:1時間の出来事

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ダンケルク パンプレット

ダンケルクからの撤退を援助するために、イギリス空軍からは戦闘機が3機向かいます。その名はスピットファイヤ。パンフレットに載っている押尾守さんの映画レビューによると「今回は史実に比べてスピットファイヤがかっこよすぎます(笑)」とのことです。

  

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By The original uploader was Bryan Fury75 at French Wikipedia - Transferred from fr.wikipedia to Commons by Padawane using CommonsHelper., CC BY-SA 3.0, Link

 

たしかに、スピットファイヤは非常にかっこよかったです。3機のうち2機はあっさり撃ち落とされ、残り1機も燃料計が壊れてしまい、あとどれくらい燃料が残っているかわからない状態での戦闘になります。

 

ほぼラストに近いシーンで、最後のドイツ空軍機を打ち落とし、燃料切れとなったスピットファイヤは、美しい夕暮れのダンケルクの浜辺をゆっくりゆっくり下降していきます。墜落した愛機スピットファイヤに、自ら銃弾を撃ち込んで炎上させるパイロット。そして砂浜の向こうからライフルを掲げてやってくるドイツ兵の群れ。

 

ここは泣くところですね。涙が止まりませんでした。

 

まとめ

 この映画は戦争映画といっても、救助作戦が描かれたものなので「プライベートライアン」のような血みどろの戦闘シーンはありません。観客が俳優に感情移入することを目的としていないので、派手な演技もありません。一方で映画で描かれている世界への没入感はいままで見た映画の中で群を抜いていました。これもノーランの狙い通りですね。

 

クリストファー・ノーランは『ダンケルク』でVRを凌駕したか?|WIRED.jp

 

ぜひぜひ映画館でこの没入感を体験してみてください!

 

クリストファー・ノーランの過去作品一挙紹介

 わたしはノーランの映画は全部見たので、過去のものを一気にご紹介します。

 

メメント(2000)

メメント それは記憶喪失の疑似体験」と予告編で煽っていたこの映画。主人公のガイ・ピアーズは妻を何者かに殺害され、そのショックで記憶が10分しか持たないという障害を発生してしまいます。

 

妻を殺害した犯人を探すべく調査を始めるのですが、記憶障害のためメモをしてことすら忘れてしまうので、体の刺青をメモ代わりにしています。生理感覚に来ますね〜。人間の生理感覚を刺激する道具立てと、「時間」を映画作成のツールとして自在にあつかっているところにノーランらしさが現れた映画です。

 

最後の最後までラストが読めないサスペンスです。不可解なハラハラ感を感じたい人にオススメ。ただメチャクチャ後味が悪いので、そこはご注意ください。

 

バットマン ビギンズ(2005)

 バットマンはいかにバットマンになったのか。全体的に暗いトーンですが、ヒマラヤで活動する影の団体のボスが渡辺謙だったり、悪役がキリアン・マーフィーだったりと見ごたえはかなりあります。

 

プレステージ(2006)

 19世紀末のロンドンで、過去の確執から長年にわたって激しく競い合うマジシャン2人の物語。謎に満ちた展開で最後までダレません。他のノーラン映画と比べて、映像がやや耽美よりで美しいです。ラストは賛否両論が分かれると思います。

 

ニコラ・テスラ役でデビット・ボウイが出ています。

 

ダークナイト(2008)

バットマン史上最凶のジョーカーが登場します。グロテスク、コミカル、ペーソスが同居する複雑で魅力的な悪役です。アクションシーンも派手だし、人間関係も複雑でかなり密度が高い映画になっています。

 

インセプション(2010)

わたしはこの作品が一番好きです。10回くらい観たかな。人間の無意識をテーマにした映画です。こちらでも「時間」が映画のツールとして活用されています。

 

他人の夢の中に入り込んで、その人の秘密を盗むことができるスパイの役をレオナルド・ディカプリオが演じます。何層にも重なる夢の世界の映像に圧倒されます。

 

ダークナイトライジング(2012)

 ダークナイトトリロジー3作目。ただでさえいい体をしているクリスチャン・ベールが更に体を仕上げてきています。ムッキムキ。大胸筋最高☆

 

3作中もっとも悲壮感が漂います。ここまで主人公を追い込むかってくらいバットマンがボロボロになっていきます。ラストはハッピーエンドですが、主人公の夢じゃないかな?って思っちゃうくらいです。

 

インターステラー(2014)

天候異常による人類滅亡の危機を救うため元宇宙飛行士マシュー・マコノヒーが宇宙に存在するワームホールを通って人類の存続が可能な星を探しに行く映画。極限状況のハラハラ感と、宇宙飛行士と地球に残された娘とのドラマが面白いです。アタマが痛くなるくらい泣けます。

 

「時間」を映画のツールとしてよく使うノーランですが、本作では「時間」の概念について登場人物が直接語ったり、「時間」そのものがどういうありかたをするか描かれたシーンがあります。相対性理論や多次元世界に興味があるひとは、さらに面白く見られると思います。

 

ダンケルク関連本

ダンケルク」を観て、もっと知りたいなと思って関連本を調べてみました。

ダンケルク

映画「ダンケルク」の歴史アドバイザーをつとめた、歴史ノンフィクション作家 ジョシュア・レヴィーンによる一冊。ダンケルクの撤退作戦について、前後の政治・社会的な背景や生存者のインタビューを交えながら、当時の混沌とした状況を描きます。あまりにも面白すぎて一気に読んでしまいました。

 

クリストファー・ノーランへのインタビューと、映画製作の過程に関するノンフィクションの章もあって、映画への理解もより深まりました。ダンケルクはなぜ起こったのか、ダンケルクにはどのような混沌があったのか、ダンケルクを体験した人間の主観はどのようなものかを知りたい方は、ぜひこちらを一読されることをオススメします。

 

Forgotten voices Dunkirk

ノーランの妻であり、ノーラン映画のプロデューサーでもあるエマ・トーマスがこの本をノーランに勧めたことが、映画ダンケルク製作のきっかけになったそうです。ダンケルクの戦いに実際に参加した兵士たちの話を時系列でまとめた一冊。 著者は先ほどご紹介したジョシュア・レヴィーンです。

 

THE MIRACLE OF DUNKIRK

ダンケルクの戦い」全体を俯瞰したドキュメントとしてはこちらの方がよさそうです。(著者は別)amazon.comのレビューによると、映画「ダンケルク」は史実の1/4しか描いてないとか。残り3/4が気になって仕方ありません。こちらからKindleで今度読んでみようかな。

 

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