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【AIを知る②】AI(人工知能)は人間の仕事を奪うのか?

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【AIを知る】シリーズ2回目です。巷で「AIに仕事を奪われる」、「シンギュラリティが来たらAIの知能は人間を凌駕する」、「AIにいずれは人間が支配される」なんてAI脅威論をよく耳にする今日この頃。。。でも実際にAIって何なの?ってのがよく分からないので、日立グループが主催するイベント Hitachi Social Innovation Forum 2017 TOKYOで行われた、新井紀子先生の「AIが大学受験を突破する時代の社会変化」という講演を聞いてきました。

 

 

前回はAIの技術限界は意味を理解できないことにあると書きました。とはいえ東ロボプロジェクトの事例で見たように、AIの成績は受験生の上位20%までに達しているのです。将来ホワイトカラーになるだろう人のボリュームゾーンを越えたところにAIはいるのです。

 

ではAIはわたしたち人間の仕事を、いずれ奪うのでしょうか?その答えはYESでもありNOでもあります。物理学者の寺田寅彦は、「ものをこわがらな過ぎたり、こわがり過ぎたりするのはやさしいが、正当にこわがることはなかなかむつかしいことだ」という言葉を残しています。(小爆発二件より)

 

AIについても、その影響を軽視して何も対策しなければ、時代に取り残されて使えない人材になってしまいます。一方で巷の流言に惑わされて過度に恐れても、無駄に消耗するだけです。わたしたちはまずAIにできないこと/できることを知り、正しい使い方を知る必要があります。その上でAIと差別化できる能力を持つことで、AIに仕事を奪われなくて済むのです。

 

AIにできないことは前回のエントリで書きました。今回はAIにできること、その正しい使い方について書いていきます。

 

 

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AI(人工知能)にできることは何か

AIにできることは統計データで判断がつく仕事です。たとえばMRIで取得した画像データの判別。現在は1度のMRI検査で2000枚の画像データが取得できるのですが、その画像一枚一枚を人間が見て、「これはガン、これはガンじゃない」と判別しているそうです。または鉄道のレールにヒビなどの欠陥が発生していないかの画像データによる判別など。

 

AIに新しいものを生み出すことはできません。AIにできるのは過去事例があり、統計的に判断ができる作業です。入力データが定型的であり、出力データを過去事例に基づいて機械的に判断できるだけなのです。

 

AI(人工知能)を正しく使うには

適切なフレームを設定する

「見たことはない事例」についてAIは判断をすることができないので、適切なフレームを人間が作る必要があります。AIは人間の精度を超えることはできないので、入出力や判断基準をはっきり定義しなければなりません。AIに学習させるための「教師データ」は人間が作らざるを得ません。人間が人間の倫理観、利便性等に基づいて作る必要があります。ここが人間がやっている仕事をAIで代替しようとしたときに一番お金がかかるところだそうです。

 

この「教師データ」の作成者に最も適しているのは、AI化を進めようとしている作業に従事しているひとです。いやはや残酷ですね。AIへの業務引継ぎ書を作成しているようなものですからね。まあでも人間同士でも良くおこることなので、さっさと引き継いで別の仕事にチェンジした方がよいでしょう。有能な人ほど仕事の手離れがいいものです。新しい仕事に就いた瞬間から、引継ぎ書を作成するくらいでちょうどいいと思います。

 

AI(人工知能)と人どちらが生産効率が高いか見極める

現状行っている作業をAIで代替するためには、コンサルタント料+データ収集+教師データ作成+実装+データメンテナンスetcのAI導入・保守コスト人を雇い続けたときのコストを見極める必要があります。教師データの作成にはお金がかかると先に書きましたが、画像データはハードが変わるたびに全て取り直しになります。

 

例えば自動運転車。googleが作った自動運転車はすでに地球を何万周もしているといいますが、あれはgoogleがある州でだけ走行距離の合計です。日本のメーカーが日本国内で自動運転車を走らせるときには、日本の車道の教師データを全部集めないといけない。そしてカメラの規格が変われば全部取り直しです。すごいコストですね。ハード変更は不可避なので、そのコストをあらかじめ加味して生産効率を算出する必要があります。

 

まあ普通に考えてとんでもないコストがかかるので、中小企業には無理な感じしますね。せいぜい人手でやっていた事務処理を一部AIで仕分けするようにしました!くらいが関の山でしょう。ドイツがセンサーとAIを用いて製造工程をデジタル化する、インダストリー4.0を国家をあげて進めているのは、ほっとくと大企業しかデジタル化の波に乗れないからです。

 

んで、要するに人間はAI(人工知能)に仕事を奪われるの?

シンギュラリティは来ません

AIが人間の知性を超えるシンギュラリティは、現在の科学技術の積み上げでは不可能です。なぜなら【AIを知る①】AIは人間を超えるのか?で書いたように、コンピューターは全て数学で出来ており、数学は論理・確率・統計の3つで出来ています。そして論理・確率・統計では、「意味」を扱うことができません。AIが現在の数学を元にして作られている限り、「意味」を理解できるようにはならないのです。理論・確率・統計を超えた新しい数学が現れるまで待たなくてはなりません。

 

ひょっとしたら何かの拍子にシンギュラリティが起こって汎用AIができちゃう可能性は、アンドロメダ星雲に人間同様の知的生命体が存在する可能性と同程度だそうです。つまりシンギュラリティは来ません。ドラえもんには会えません。HAL9000にも会えません。

 

新井先生の講演を聞くまでは、「人間を超えたAIが環境問題や高齢化社会問題を解決して、あまねく公平な社会を実現し、人間は労働せずにベーシックインカムだけでウェイウェイできるような世界が来るのかも」ってうっすら思っていました。でもそんな世界は絶対来ないのです。世界はフラット化せず永遠に不均衡なままです。

 

AI(人工知能)に仕事を奪われるひとはたくさん現れる

AIと差別化できる能力を持たないひとは、AIに取って代わられるでしょう。そして企業側もAIを使いこなせる人材が採用できなくなり、日本企業は衰退し大恐慌が起きるでしょう。じゃあどうやってAIと差別化できる能力を身につければいいの?ってところは次回書きます。

   

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